突然ですが、保育園や幼稚園などで体操やリトミックの時に参加したがらない子やいきなり動き出したり、走り出す子って周りにいませんか?
それは、身体機能がうまく働いていない子の「失敗」であると考えられます。その子にとって、頭では分かっていても人と一緒の動きをすることが難しく、苦手である可能性もあります。このような特性を持った子への対応はどうすれば良いのでしょうか?それは、まずは周囲の大人がその子の特性を理解すること、そしてその子の悔しい気持ちなどの様々な気持ちに寄り添うことだと思います。また、その子に合った対応(手立て)を考えていくことも大切です。
こちらの記事では、身体の動きのコントロールが苦手な子の実態とnanochanの考える対応(手立て)を書きたいと思います。nanochanの考える内容が少しでも読んでくれる方のヒントや考えるきっかけになると嬉しいです。それでは見てみましょう。
身体の動きのコントロールが難しい子の気持ちを想像してみよう
冒頭でも書いてますが、保育園や幼稚園で体操やリトミックなど集団で参加したがらない子やいきなり動き出したりする子がいたりする場面があるかと思います。なぜ、参加したがらないのだろう?とその子の立場になって考えると分かってくることがあるかもしれません。その子にとっては、「やろうとするが出来ないから逃げてしまう」という可能性も考えられます。見えない気持ちの裏側を想像してみると、「本当は一緒にやりたい」けれど身体のコントロールの仕方がわからない、もしくは難しいと感じているから逃げ出してしまうのかもしれません。
身体の動きの力やスピードの調節が難しい子もいる
身体の動きのコントロールが難しいという他にも人と自分の身体の距離感がわからず、ぶつかってしますことや「そっと動かす」という調整も苦手な傾向にあるようです。頭で分かっていてもコントロールが難しいので、例えば友達と遊んでいる時に触れる際も強く叩いてしまうこともよく起こるそうです。
周りから「乱暴な子」とレッテルを貼られてしまうこともある
身体の動きのコントロール、力、スピードの調節が難しい子は、周囲から「乱暴な子」とレッテルを貼られがちです。その子にとってはわざとではないことを理解してあげることが大切で、まずは周りにいる大人のできることとして「その子の気持ちを探り、「できる手立て」を考えたいですね。さて、そのような手立てとは一体どのようにすれば良いのでしょうか。
身体のコントロールが難しい子への「できる手立て」や寄り添うこととは?
身体のコントロールが難しい子の周囲にいる大人ができることとは一体何があるでしょうか?答えは簡単です。まずは
- その子の普段からの様子をしっかりと把握し、「なぜ」このような行動をするのか?という風に考えて仮説を立ててみる。
- 考えた仮説をもとにその子の「特性」(身体のコントロールが難しい、力の調節ができないなど)を理解する。
- 特性を理解したらその子に合った保育環境を考えて実践してみる。(書籍を読んだり、先輩保育士へ相談するなど)
- うまく身体を動かせず悔しい思いをしているのは「その子」であることを理解し、その気持ちの寄り添う。
- また、1.から繰り返す。(正しい、間違いはないのです。トライアル&エラーで何度も試してその子の心地よいを探りましょう。)
どうでしょうか?大人が視点を変えることですぐに実践できることかなと思うので、ぜひ試してみて下さいね。
(保育はチームワークです。まずは一緒に組んでいる保育士や信頼できる上司などに相談してから保育環境を変える際などは検討しましょう。)
nanochanが考える「できる手立て」を紹介します。
突然ですが、nanochanは保育士です。(いきなり、すみません。)子どもはそれぞれの性格や好きなもの、苦手なものあるように、各自の個性を持っています。ここで言う身体のコントロールが難しい「特性」もその子の「個性」の一つとして捉えることができるとnanochanは考えています。
そこで、nanochanの保育士としての考え方を挙げてみます。例として、「『その子』が体操に参加するにはどうすれば良いか?」と言う視点で考えてみましょう。
- その子の好きな動きを取り入れた体操を一緒に考えてみる。(その子の良いところ探しをする)
- 子ども(達)が自ら考えて作り上げられるように保育者が人的環境になり適度に導く。
- 特性のある子が失敗してしまった時は、冷静にその失敗を受け止めて失敗した気持ちに寄り添うようにする。
- 周囲にいる子クラスみんなでこのことをきっかけに「誰にでも失敗することはある」「困っている人がいたら手を貸す」といったことに気づけるような話し合いをする。
これは、簡単に挙げてみたものなのですが、ここでは、みんなで考えること、身体の動きのコントロールが難しい子の好きな動きを取り入れると言うことがポイントです。そうすることで身体の動きのコントロールが難しい子も皆と同じように体操ができますし、楽しいと感じれるかもかもしれません。子どもにとって「友達」と一緒に楽しむ経験はとても大切だと思うので、周囲にいる大人の援助や環境作りって重要だな、と思います。
他にも幼児期からの互いを知る、考えると言う経験は社会に出た時に色々な場面で良いように発揮すると思っています。また大きな話ではありますが、社会には様々な人がいることなど、つまりは「多様性」に触れるきっかけにもなりますね。子どもの可能性は無限大なので周囲にいる大人も考えや視点を今一度振り返ってみるのもいいかもしれません。
まとめ:身体の動きのコントロールが難しいのは個性であり、その子の一部です
ここまで、身体の動きのコントロールが難しい子についてお伝えしました。力の調整が難しい、人にぶつかってしまうといったことを理解しているのとしていないのとでは、その子への見方や対応の仕方が変わってくると思います。その子のやりたい気持ちや困り感を理解することは決して難しくないはずです。少しずらした視点で現状を見ることで「できる手立て」を考えて実践することができると思っています。大きな社会に出ると「多様性」がもっと身近になってくると考えられます。幼少期のうちに互いを知る、理解するという経験をして、さあ、じゃあどうする?といった子ども自身が自発的に考えていけるような保育ができたらなと思うnanochanです。それでは、see ya!
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